サムスン、「Galaxy S22 Ultra」を発表 - Sシリーズ初のSペン内蔵モデル
この日の「Galaxy S」シリーズ次期モデル発表については1月21日の時点で予告されており、その内容に注目が集まっていた。この日発表されたのは「Galaxy S22 Ultra」「Galaxy S22+」「Galaxy S22」の3機種で、「Galaxy S22 Ultra」のみが本体内にSペンを内蔵可能となっている(「Galaxy S22+」「Galaxy S22」の詳細については別記事にて紹介)。
Sペンは本体に格納可能。反応速度も改善
最大の特徴となるSペンは、AIによる座標予測と新しいワコム製ICにより、反応速度を従来の9msから2.8nsに改善。より自然な書き心地を実現した。対応する言語も従来より12言語増え、88言語に対応する。
Sペンを活用するアプリケーションにも改善が行われている。「Samsung Notes」に追加された新機能の“Quick Note”は、ポップアップノートに簡単にコンテンツを添付したりリンクを設定したりできる機能。また、“Collaboration View”は、「Galaxy S22 Ultra」と同日発表されたタブレット「Galaxy Tab S8」シリーズの間の同期を行う機能で、「Galaxy Tab S8」で絵を描きながら、そのペン設定や描画色を「Galaxy S22 Ultra」で変更する……といったことができる。
カメラは暗所での撮影とポートレート撮影を重点的に強化
カメラも強化。リアカメラは1,200万画素の超広角カメラ+1億800万画素の広角カメラ+1,000万画素の望遠カメラ(光学3倍ズーム)+1,000万画素の望遠カメラ(光学10倍ズーム)という4眼構成。レンズ/センサー性能ももさることながら、低光量下での撮影とポートレート撮影に力を入れている。低光量下の撮影はAIによる細部の解像化・ノイズ削減を行うもので、本機に搭載された新しいNPUによって実現されたものだ。AIは動画撮影時のフレームレート設定、手ブレ補正、オートフォーカス、撮影エリア内の人物を認識しての自動画角調整、人物を指定しての追尾などにも利用される。
ポートレート撮影では、AIで自動的に深度をマッピングする機能が新たに搭載された。これにより、髪の毛の一本にいたるまで、人物の一部と背景を識別し、適切な処理を行える。また、仮想のライトを設定し、照明を当てたかのように明度をアップさせるといった機能も用意されている。ペット撮影モードもスタジオのような撮影が可能だ。
高解像度の撮影やナイトモードの撮影といった機能は「Snapchat」のようなSNSアプリからも利用可能。アプリケーションを切り替える必要がないため、撮りたいシーンを逃さず、すばやくSNSなどに共有できる。
また、熟練者向けのプロモードでは撮影設定を自由に変更して撮影者の求める撮影が可能。16ビットRAWデータをダウンロードし、「Adobe Lightroom」などのアプリケーションで思い通りに編集することができる。
「4nmの最新プロセッサー」を搭載
搭載するプロセッサーについて具体的な名前は挙がらなかったが、「4nmの最新プロセッサー」を搭載するという。セキュリティ面でも、「Galaxy S21」で導入されたKnox Vault(パスワードや生体認証データなどを通常データと分離して管理する仕組み)を引き続き利用し、新しいAPUによりさらに高いパフォーマンスを発揮する。前述のとおりNPUも刷新されており、機械学習のパフォーマンスは「Galaxy S21」シリーズの2倍になっているとしている。
通信の接続性については、AIにより高スループット/低レイテンシーとバッテリーの消費のバランスを最適化することにより、高速な通信と満足度の高いユーザーエクスペリエンスを両立させている。
ディスプレイは最大リフレッシュレート120Hz。1Hzからの可変リフレッシュレートとすることで消費電力を抑制している。周囲の環境やコンテンツに合わせて光量を自動で調節するVision Boosterと呼ばれるアルゴリズムによって直射日光下でも鮮やかな表示を実現するという。最大輝度は「Galaxy」シリーズのディスプレイとしては最高となる1,750nits。
カラーバリエーションは3色
標準のカラーはバーガンディ、ファントムブラック、ファントムホワイトの3色。サムスンの直販サイトでは特別カラーも用意される。
主な仕様は下記のとおり。