豊田章男自工会会長、「五輪で許されても、4輪・2輪はなぜですか?」と鈴鹿で語る 小林可夢偉選手・中嶋一貴選手にメダル授与のサプライズ
トヨタ自動車と川崎重工は9月18日、スーパー耐久第5戦が開催されている鈴鹿サーキットで共同記者会見を行なった。これは川崎重工が提供する褐炭由来の水素を、トヨタが開発中の水素カローラが使用することに関するもの。その中でモータースポーツに関する現状をトヨタ自動車 社長でもあり、日本自動車工業会会長でもある豊田章男氏が語った。
2021年は世界三大レースの制覇に日本の企業および日本人がすべてかかわるという歴史的な年になった。5月23日にはF1モナコGPでホンダ製パワーユニットを搭載するレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン選手が優勝。5月31日にはアメリカ・ホンダのHPD(Honda Performance Development)製パワーユニットを搭載するダラーラ・ホンダを駆るエリオ・カストロネベス選手が優勝した。
年内最後の世界三大レースとなるル・マン24時間では、TOYOTA GAZOO Racingの「GR010 HYBIRD」が1-2フィニッシュ。トヨタとしては4連覇、7号車のドライバーである小林可夢偉選手は初優勝、8号車のドライバーである中嶋一貴選手は2位(2018年~2020年を3連覇)と、世界三大レースの勝利すべてに日本のパワーユニットやドライバーがかかわることができた特別な年になった。
秋には国際格式のレースが多く日本で予定されていたため、日本が絡む世界レベルの戦いを見ることを楽しみにしていた人も多いはずだ。しかしながらご存じのようにコロナ禍の状況下において、F1日本GP、WRC(ラリージャパン)、WEC(世界耐久選手権)と国際格式の4輪レースはすべてキャンセルに。そして、2輪においてもMotoGPや鈴鹿8耐といった国際格式のレースはキャンセルとなった。
この水素カローラの会見は日本のモータースポーツの聖地といってもよい鈴鹿サーキットで開催されていた。日本の4輪メーカー、2輪メーカーが多くかかわることから、三大レースを日本が制覇した特別な年に、国際格式のレースを日本で開催できない現状をどう思うか、自工会会長でもある豊田章男氏に記者会見で聞いてみた。