NHKプラス、4月1日からテレビに対応。24時間同時配信も開始
写真:Impress Watch
NHKは、ネット配信サービスの「NHKプラス」について、2022年度から大幅なサービス拡充を発表した。4月1日にはインターネットに接続したテレビ受信機等で利用できる新しいアプリをリリースするほか、総合テレビ同時配信の24時間化、利用開始手続きの簡略化などを実施する。テレビ受信機向けアプリの初期対象デバイスはAndroid TV、またはFire OSを搭載している受信機や外付けデバイス。配信番組は、PCやスマホ、タブレット端末向けと同じだが、テレビの大画面に対応するため、高画質(最大6Mbps)で配信する。テレビ受信機で利用できるのは見逃し番組配信のみで、同時配信は利用できない。4~6月には、動作検証を目的にログイン不要・メッセージなしで番組を視聴できる「試行アプリ」を配布。ユーザーからアプリへの意見や機種ごとの動作環境等の情報を提供してもらい、サービス改善に役立てる。期間中には特設サイトも立ち上げる。この試行終了後に正式版アプリを改めて配布し、正式版アプリではログイン認証が求められる予定。さらに4月1日からは、総合テレビの同時配信を24時間化する。2021年度は総合・Eテレともに1日19時間程度の同時配信だったが、4月からはEテレとあわせて、原則としてすべての地上波の番組を同時配信/見逃し配信する。利用開始手続きの簡略化にも取り組み、3月末にはハガキで送付していた「確認コード」を廃止。4月からはNHK側で放送受信契約を確認できた時点で登録完了とし、その旨をハガキ・メールで伝える手続きに変更する。これにより、NHKプラスの利用申込み手続きは、すべてインターネット上で行なえるようになる。2022年夏には、「仮登録」も新設。NHKプラスを利用するにはメールアドレス、ID、パスワードに加え放送受信契約情報(住所、契約者氏名など)を登録する必要があるが、このうちIDを兼ねたメールアドレスとパスワードを入力すれば、すぐに「仮登録」ユーザーとして、NHKプラスの各機能を利用できるようになる。仮登録の有効期間は1カ月。期間中の番組視聴にあたっては、再生開始時などに15秒程度、放送受信契約情報の入力を求めるメッセージを表示する。仮登録の開始日は、後日ホームページ等で案内する。そのほか4月4日には、午後6時台のニュースの見逃し番組配信を、全拠点放送局に拡大。現在配信している東京・大阪・名古屋・福岡のニュースに加え、新たに札幌・仙台・広島・松山のニュースを全国で視聴できるようになる。その他の地域放送局の午後6時台のニュースは、今年秋以降、順次配信する計画。NHKは3月3日に行なった会長定例記者会見のなかで、NHKプラスのID登録数が2月末時点で約232万件になっていることを明かし、「新年度は、原則すべての地上波の番組の配信や、テレビ受信機向けの配信、地域向けニュース番組の配信の拡充などを行ないます。また特にご意見やお問い合わせを多くいただいている、利用開始手続きの簡略化を実施します。より多くの皆さまの多様なニーズに答え、いつでもどこでもNHKの番組を楽しんでいるいただけるよう取り組んでまいります」としている。
AV Watch,酒井隆文
最終更新:Impress Watch