SIMロックフリー版iPadの憂鬱 Watch
表示された「キャリア設定アップデート」のダイアログボックス。ここでアップデートを押してしまうと……。ちなみに、画面はフルリセット後、再キャプチャしたものなので、左上キャリア名表示やキャリアプロファイルは直前のものとは異なる
<5月31日からアップルはiPadのWi-Fi+Cellularモデル向けに、「キャリア設定(キャリアプロファイル)のアップデート」の配信を開始した。キャリアプロファイルは簡単に言ってしまえば、各携帯電話事業者のネットワークに接続するための設定情報をiPadに書き込むためのプロファイルのこと。iPadの設定画面で、[一般]-[情報]の順にタップすると、[キャリア]の欄にキャリア名とバージョン名が記載されている。これまでSIMロックフリー版iPadにNTTドコモのネットワークを利用したMVNO事業者のSIMカードを挿していると、「ドコモ16.0」が設定されていたが、今回のアップデートで「ドコモ16.2」にアップデートされた。
<5月31日、筆者はたまたま、以前から利用していたVerizon版iPad 4を手に取り、キャリアプロファイルのアップデートを促すダイアログが表示され、素直に「アップデート」をタップしてしまった。今年購入したAT&T版iPad mini Retinaディスプレイの方は、幸い、この騒動に気付いた後だったので、アップデートはしなかった。このキャリアプロファイルのアップデートに伴う制限や動作確認の情報は、以前にもこのコーナーで紹介したIIJのエンジニアの方が執筆している「てくろぐ」でも解説されているので、詳しくはそちらを参照していただきたいが、個人的にはちょっとダメージが大きかった。
設定画面の[一般]-[情報]の[キャリア]が「ドコモ16.2」に更新されるキャリアプロファイルをアップデート後、インターネット共有が表示されているけど、テザリングは使えなくなるAPN設定の画面には「LTE設定(オプション)」や「インターネット共有」の欄が表示されなくなるAPN構成プロファイルが配布されていないと、そのままではLTEでの接続もできなくなってしまう
フルリセット後、再設定。見慣れた画面が戻ってきたけど、左上のキャリア名表示がなぜか大文字インターネット共有(テザリング)も問題なく、利用できる