ピボットカメラ&光学ズームでカメラの楽しさが拡がる「OPPO Reno 10x Zoom」
まず、ボディからチェックしてみよう。前述のように、OPPO Renoは可動式のインカメラ、画面内指紋センサーを採用しているため、本体前面のほとんどをディスプレイが占めており、まさにディスプレイそのものを持ち歩いているようなデザインに仕上げられている。
背面には「O-Dot」と呼ばれる突起以外はフラットな仕上げ背面は中央上にカメラを配したシンメトリーな(左右対称な)デザインを採用しており、中央のカメラ部分をフラットにしながら、左右側面に向かってラウンドさせた形状を採用することで、手にフィットする持ちやすいデザインに仕上げられている。背面はガラス仕上げとなっており、Corning社製Gorilla Glass 5を採用する。
他製品にはないユニークなものとしては、背面に小さな突起が備えられていることが挙げられる。これは「O-DOT」と呼ばれ、テーブルなどに端末を置いた時、カメラのレンズ部などが傷つくことを避けるための工夫だという。
パッケージには背面に装着するカバーが同梱されているが、一般的なクリアタイプの背面カバーではなく、少しマットな仕上げのブラック(濃いグレー)のカバーとなっている。
パッケージにはカバーが同梱される。ロゴの表示も活かすため、背面の穴は縦長で、上部もピボットライジング機構のカメラのため、大きく切り欠きがつけられている背面にカバーを装着した状態。ロゴの部分まで穴を開けているためか、手にしたときにはやや慣れが必要な印象ボディの仕上げがかなり美しいだけに、何も装着せず、周囲に見せたいところだが、好みの問題ではあるものの、キズが付けないようにするにはカバーの装着が賢明だろう。同梱のカバーを利用せず、市販のクリアカバーを探してみるのも手だ。
左側面には分割式の音量ボタンを装備右側面は電源ボタンのみを装備。ボタンの位置は標準的で押しやすいディスプレイは2340×1080ドット表示が可能なフルHD+対応の6.65インチAMOLED(有機EL)を搭載する。前述の通り、本体前面にインカメラなどがないため、画面占有率は93.1%に達しており、OPPOではこれを「パノラマスクリーン」と読んでいる。
3D曲面ガラスは最新のCorning社製GorillaGlass 6を採用しており、保護フィルムが貼付された状態で出荷される。ディスプレイのブルーライトはこれまでのものと比較して、56%カットされており、独TUV Reinlandの認証を得ている。
画面内指紋センサーのほかに、顔認証にも対応セキュリティはOPPO Find Xなどに続き、顔認証のほかに、ディスプレイ指紋認証にも対応する。ディスプレイ内指紋認証は、ディスプレイの内側に内蔵された光学式指紋センサーを利用し、内側から光を当てることで、指紋を読み取っている。従来のOPPO R17 Proに比べ、応答速度は28.5%向上している。
下部にはUSB Type-C外部接続端子を備える。手をかけやすくするためか、下部も上部も少し凹んでいるのが特徴チップセットは米Qualcommm製Snapdragon 855を採用し、8GBのRAMと256GBのROMを搭載し、最大256GBのmicroSDXCメモリーカードを装着することも可能だ。チップセットなどの冷却には、熱伝導性ゲル、三層グラファイト、ヒートパイプ水冷システムで構成される水冷式冷却システムを利用しており、本体温度を約13%抑えることができるという。
バッテリーは4095mAhの大容量バッテリーを搭載しており、OPPO独自の急速充電仕様「VOOC 3.0」に対応し、約30分の充電で50%、約80分でフル充電が可能になる。パッケージには同仕様に対応したACアダプタやUSBケーブルが付属する。VOOCは米QualcommのQuickChargeなどと違い、5V/1.5Aをパラレルで伝送することで高速な充電を実現している。そのため、VOOCでの充電ではパッケージに同梱されたACアダプタとUSBケーブルでの接続が必要になる。
SIMカードトレイは下部に備える。2枚目のnanoSIMカード、もしくはmicroSDメモリーカードは写真のSIMカードトレイの裏面に装着する。本体の上下にはスピーカーが内蔵されており、本体を横向きに構えたときにはステレオスピーカーとして利用できる。音楽再生や映像コンテンツの再生、ゲームなどでは迫力あるサウンドを楽しむことができる。
Dolby Atmosにも対応しており、対応コンテンツでは臨場感のあるサウンドの再生が可能だ。ちなみに、ゲームについては独自の「ゲームスペース」と呼ばれるメニューを用意するほか、ゲーム中のタッチ操作の精度を向上させる「Touch Boost」、ゲーム中の高負荷を解析してパフォーマンスを調整する「Frame Boost」を搭載することで、快適なゲームプレイ環境を提供している。
Color OS 6を搭載したホーム画面。基本的な操作はAndroidプラットフォームを踏襲するプラットフォームはAndroid 9ベースのColor OS 6.0を搭載する。従来のColor OS 5からユーザーインターフェイスや色彩、フォントなどを調整したことで、デザインが刷新されている。従来のColor OSはiPhoneに搭載されるiOSからの移行を強く意識した印象だったが、最新版ではAndroid標準を踏襲しながら、独特のクセが少なくなり、視覚的な見やすさを継承しつつ、使いやすくなった印象だ。
ホーム画面のモードは「標準モード」と「ドロワーモード」でカスタマイズが可能通知パネルはややカラフルな印象だが、視認性は良好。カスタマイズも可能対応する通信方式とバンドについては、本誌速報記事を参照していただきたいが、今回試用した範囲ではNTTドコモ、au、ソフトバンクのネットワークを利用したMVNO各社のSIMカードで利用することができた。
au網のAPN一覧。UQ mobileやmineo(auプラン)なども登録済みNTTドコモ網のAPN一覧。NTTドコモのspモードがある。mineoやNifMoといったメジャーなMVNO各社も登録されているソフトバンク網のAPNはY!mobileのみだった。ソフトバンク網のサービスを開始したLINEモバイルやmineo(Sプラン)などの登録がないSIMカードはnanoSIMカードが利用可能で、DSDS(Dual SIM/Dual Standby)に対応する。ただし、2枚目のnanoSIMカードはmicroSDメモリーカードと排他利用になる。無線LANはIEEE 802.11a/b/g/n/acに対応し、BluetoothはBluetooth 5.0に対応するほか、SBC、aptX、aptX HD、LDACのコーデックに対応する。
また、他機種でも一部、対応が始まっているが、GPSのデュアルバンド(L1+L5)にも対応しており、より高速かつ正確に位置情報を測位できる。OPPOによれば、従来のシングルバンドのGPSに比べ、66.8%高い精度で利用できるという。都市部で地図を頻繁に利用するユーザーにとっては有用なアドバンテージだ。
【お詫びと訂正 2019/7/3 17:19】 記事初出時、NTTドコモ網のAPN一覧で、「mineoやNifMoといったメジャーなMVNO各社も登録されていない」としておりましたが誤りです。お詫びして訂正いたします。