テレワーク前提で自宅のネット環境を見直そう! TP-Linkのギガビット Wi-Fi 6ルーター「Archer AX73」レビュー
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コロナ禍を背景に、新しい働き方として定着しつつあるテレワーク。ガジェット通信編集部も2020年から完全テレワーク体制を導入し、自宅など様々な場所で仕事をするのが当たり前になりました。社内外の打ち合わせはZoomやTeams、Meetを使ったオンライン会議で、発表会やセミナーの取材はZoomやYouTubeのストリーミングで視聴、といったスタイルが定着しています。
オンライン会議やイベントのストリーミング視聴をしていると、次のようにユーザーのネットワーク環境に関連する、ちょっとしたトラブルに遭遇することも。読者の皆さんも経験したことがあるのでは?
・自宅の回線が遅いため、音声だけでビデオ会議に参加する人がいる・それまでスムーズに会話していたのに、PowerPointの画面を共有したとたんに会話ができなくなる・セミナー参加者はカメラをオフにするよう案内されていたのに、オンにしたままの人がいて配信画面がカクつく
自宅で快適にテレワークができ、こうしたトラブルが発生して他の参加者に気まずい思いをしないためには、強力なWi-Fiルーターの導入が必須。TP-Linkがオススメするミドルハイエンド製品、IPv6 IPoE対応 Wi-Fi 6ルーターの「Archer AX73」をレビューにて紹介します。
Archer AX73は6本の高性能固定外部アンテナを搭載し、4LDKの広さに対応するWi-Fiルーター。Wi-Fi 6(802.11ax)に対応し、最大4804Mbpsの5GHz帯と最大574Mbpsの2.4GHz帯のデュアルバンドに対応します。記事執筆時点でAmazonでの販売価格は1万2500円(税込)と、手ごろな価格帯も魅力。
Wi-Fi 6は通信速度の向上に加えて、帯域を分割して複数デバイスからの同時通信 により高速化・低遅延を実現する“OFDMA”や、空間を多重化して複数デバイスと同時通信することで高速化する“MU-MIMO”など、複数台のデバイスを同時に安定して利用できる技術が採用されているのが特徴です。Wi-Fiに接続させることが増えた家庭内の多数のデバイスで、高速かつ安定した接続が利用可能になります。
IPv6 IPoE(v6プラス、DS-Lite等)に対応している点にも注目。ISPが提供するネットワーク終端装置を経由するため混雑時に速度が遅くなるPPPoE方式に対して、インターネットに直接接続できるIPoE方式は安定した高速通信を実現するのが特徴です。今回、筆者の自宅は残念ながらIPv6 IPoEに非対応だったのですが、IPv6 IPoE対応ルーターを導入しておけば、IPv6 IPoE対応回線の導入後に集合住宅や密集地域でも混雑を回避してより高いパフォーマンスを発揮することが期待できます。
本体の6本の外部アンテナと内蔵のFEMは、異なる信号を複数のデバイスへ同時に送信可能。さらに、デバイスのある場所へ最適な電波を送信するビームフォーミングや4T4Rにより、自宅の隅々まで強力なWi-Fiを飛ばすことができます。TP-Link OneMeshにも対応しており、対応中継器と連携することでメッシュWi-Fiの構築が可能です。
本体をセットアップします。本体背面にある青色のWANポートにLANケーブルをつないで、自宅のインターネット回線を引き込んで分岐させるスイッチングハブと接続。ACアダプターから電源を供給すれば本体の設置は完了です。
今回はPCから設定を行いました。まず、PCのWi-Fi設定で付属のWi-Fi情報カードに記載されたSSIDとパスワードで接続。ブラウザのアドレス欄に「http://tplinkwifi.net」と入力して管理画面を開きます。ルーター管理用パスワードの入力が求められるので、パスワードを設定します。
後は画面の案内に沿ってタイムゾーンの設定、インターネット接続タイプの選択(筆者の場合は動的IP)、SSIDとパスワードの設定をすれば設定作業は完了。ルーターのファームウェアが自動アップデートされてWi-Fiが利用可能になります。Archer AX73は出荷時に5GHz用と2.4GHz用のSSIDが別々に設定されていますが、管理画面から共通して使えるSSIDを設定可能。ルーター本体が接続するデバイスに最適なバンドを自動で割り当てる“スマートコネクト”の機能が利用できます。
PCを使わなくても、iOS/Android対応のアプリ「Tether」をインストールしたスマートフォンから設定や管理が可能。スマートフォンアプリなら、外出先から自宅のネットワークを管理することもできます。
Wi-Fi 6対応のノートPCから、ブラウザのChromeで実施したインターネット速度テストの結果は下り420.7Mbps、上り473.8Mbps。自宅の回線は1Gbpsなので結果は良好です。「同時に複数のデバイスでのHD動画のストリーミング、ビデオ会議、ゲームを処理」できるレベルなので、テレワークには申し分ない環境と言えるでしょう。
Speedtest.netで実施したテスト結果は下り418.29Mbps、上り489.56Mbpsと同様ですが、pingが2msと応答が速いことが分かります。
社内のオンライン会議に参加する際にもArcher AX73を利用してみましたが、映像はカクつきとは無縁で、こちらから発言してもタイムラグを感じることはありませんでした。快適なネット環境で参加していると、余計な不安がない分、より積極的に会議に参加できる印象です。
オンライン発表会のストリーミング配信も、快適に視聴できることを確認しています。資料や画像など大容量のファイルもすぐにダウンロードでき、テレワークのネット環境としては大満足。遅延が少ないので、仕事以外にもオンラインのFPSやバトルロイヤル系ゲームをプレイする際に結果を出せそうです。
ガジェット通信編集部が毎週金曜夜にお届けしているライブ配信番組「ガジェット通信LIVE」でも、Archer AX73を使ってみました。筆者のノートPCにNintendo Switchのゲーム画面をキャプチャーしてゲーム実況を配信したのですが、コマ落ちすることなく滑らかな動きでゲーム画面を配信することができました。仕事や趣味でこれからライブ配信をしたいと考えている人は、参考にしてみてください。
Switch版「GetsuFumaDen: Undying Moon」をプレイ! / ガジェット通信LIVE 第52回(YouTube)https://youtu.be/SgZYRz2Anh8
自宅が一軒家で接続する範囲を広げたいという人には、Wi-Fi中継器も併用するのがオススメ。TP-Linkの「RE605X」はWi-Fi 6対応で、テレビやゲーム機に1Gbpsの速度で有線接続するギガビットイーサネットポートを搭載するWi-Fi中継器。OneMesh対応ルーターと接続すれば、メッシュWi-Fiネットワークを構築することもできます。
新社会人でこれから自宅のネット環境を整備したいと考えている人は、テレワークの浸透をふまえ、快適に仕事ができる強力なWi-Fiルーターの導入を強くオススメします。新社会人だけでなく、これまでWi-Fi環境を改善したいと考えていても踏み切れていなかったという人も、Wi-Fiルーターのリプレースを検討してみてはいかがでしょうか。
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