「Google Nest Wifi」はデザイン性が高く、設定が簡単で使いやすい家庭用Wi-Fiルーターだ:製品レヴュー
たいていのルーターは大きくて不格好だ。チープな感じがする黒いプラスティックの筐体に、クモの足のような不気味な形のアンテナがついた姿を見れば、誰でもクローゼットに隠しておきたくなるだろう。
しかし、そもそもルーターとはWi-Fi信号を家中に行き渡らせるためのデヴァイスだ。見た目が悪くても、隠れた場所ではなくオープンなスペースに設置して、信号が遠くまで届くようにする必要がある。
デザイン性に優れたルーターが登場するようになったのは、こうしたジレンマのおかげだ。しかも、スマートなデザインのルーターは、スマートなインテリアの家に強力なWi-Fi機能を提供するだけでなく、音楽の再生や時計の表示といった機能まで備えていることが多い。
グーグルの「Nest Wifi」は同社の家庭用ルーターの後継モデルで、製品名が「Google Wifi」から変更された。デザインも変わり、目につかない場所ではなく、本棚やカウンターの上に置いておける程度になった。
また、いまのトレンドに合わせるかのように、「Google アシスタント」が拡張ユニットには組み込まれている。このユニットは「Nest Wifi拡張ポイント」と呼ばれるもので(日本では18,150円)、Wi-Fiの電波を家中に届けるだけでなく、内蔵された音声アシスタント対応スピーカーのおかげで、スマートスピーカー「Google Nest Mini」のように利用できる。
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200台以上の接続に対応
今回テストしたのは、親機代わりのNest Wifiルーターと拡張ポイントがセットになった2個パック(日本では31,900円)だ。グーグルによると、このふたつの組み合わせによって、最大約210平方メートルをカヴァーし、200台までのデヴァイスを接続できるという。
広さが110平方メートルほどの自宅で使用してみたところ、接続トラブルは発生しなかった。拡張ポイントをもう1台追加すれば、カヴァーできる範囲が最大約300平方メートルに広がり、300台までのデヴァイスを接続できるようになる。
Google アシスタントに対応する拡張ポイントが不要な人や、「Alexa」のほうが好きだという人は、ルーターだけを選ぶことも可能だ。また、ルーター2台のセットもある(米国では299ドル、日本では未発売)。
Nest Wifiシステムにはモデムの機能がないので、これまでと同じようにインターネットサーヴィスプロヴァイダー(ISP)から提供されるブロードバンドモデムが必要になる(たいていのギガビットファイバー接続なら、通常のネットワークケーブルを使ってルーターに直接接続できる)。
設定にはふたつのアプリを使い分け
最初に必要な作業は、Nestをブロードバンドモデムに接続することだ。それから「Google Home」アプリをスマートフォンにダウンロードしてNestをリンクすれば、必要な設定がすべて行われる。今回は2台のモデムをテストしたが、設定で問題が起きることはなかった。