齊藤工監督、窪田正孝主演で「スイート・マイホーム」の映画化が決定!『我々でしか生まれない化学反応を』【コメントあり】
齊藤工監督、窪田正孝主演で「スイート・マイホーム」の映画化が決定
「第13回小説現代新人賞」を受賞した女性作家・神津凛子氏のデビュー作「スイート・マイホーム」の映画化が決定(※2023年全国公開予定)し、監督と主演が解禁となった。映画やドラマで俳優として活躍する一方、監督・プロデュース業でも多彩な才能を発揮している齊藤工が監督、主演を窪田正孝が務める。【写真を見る】身振り手振りを交えながら現場を指揮する“監督”齊藤工原作は「第13回小説現代新人賞」で選考委員を務めた全員が戦慄したと言われる作品。選考委員の角田光代氏は「読みながら私も本気でおそろしくなった」と評し、ホラー漫画家の伊藤潤二氏は「ミステリーファンのみならず、ホラーファンもきっと満足することと思います」とコメントを寄せた。そんな作品を手掛けるのは、5月13日(金)に公開予定の「シン・ウルトラマン」で主演を務める一方、長編映画初監督作「blank13」が「第20回上海国際映画祭」で最優秀監督賞を受賞するなど、世界的にも評価を得ている齊藤(※監督名は“齊藤工”表記)。齊藤は他にも映画「COMPLY+-ANCE」(2020年)、「ゾッキ」(2021年)など、監督やプロデュース業で活躍の場を広げ続けている。主演を務める窪田は、齊藤とはドラマ「臨床犯罪学者 火村英生の推理」(2016年日本テレビ系)でバディ役として共演しており、今回は奇妙な事件に巻き込まれていく主人公・清沢賢二を演じる。「火村英生の推理」以降、いつか共に作品を作ることを約束してきた2人が監督と俳優として相まみえ、これまでに見たことのない化学反応を創出していく。■齊藤工監督コメント――数多くの作品で共演をしている窪田さんの今回改めて感じた魅力や新たな発見は?窪田さんとはさまざまな現場でご一緒してきたので、現場での立ち振る舞いやささいな配慮、視野の広さ、集中力を見てきました。逆に言うと奥の奥があるというのを知っているので、窪田さんをモニター越しで見ながら、このシーンではもう1個奥まで行ってもらおうと、すごく漠然と伝えても、微細なさじ加減で計算的ではない形にしてくれます。原作で完結しているものをあえて実写化するのであれば、それを丁寧になぞるのではなく、生身の人間でまた別の世界観を創りあげるべきだと思っています。主人公・清沢賢二像がこの映画のライフラインでありますが、窪田さんはコアな部分を捉えてくださっているので、本当に注文がほぼないです。撮影スタッフからも窪田さんの賢二は絶賛されていて、この時の賢二の表情が見たいということでシーンが増えていくほどです。例えば、相手役に向き合う窪田さんの肩だけが映っているシーンがありましたが、肩だけでも十分に伝わってきたんですよね。どのパーツでも表現できるのだなと思いました。足の小指のみでも窪田正孝は成立させられるという、部位俳優ですね。全身がその状態になってくれているというか。本当に感動しました。――この映画を楽しみにしている方々に対するメッセージを。本作が企画からクランクインするまでに約3年程かかりました。監督という立場としては、何よりクリエイティブファースト・作品至上主義という形で強度のある作品にしていかないと、窪田さんをはじめ関わってくださった全てのキャスト・スタッフに本当のお礼にはならないことを肝に銘じています。監督が「齊藤工」ということが独り歩きするような作品では僕は失敗だと思っています。国内はもちろんですが、斎藤工なんて存在や情報を知らない海外の厳しい映画ファンたちに突き刺さるような作品になって初めて、出演や関わっていただいた方たちへの唯一感謝の意になると思います。我々でしか生まれない化学反応、そういった意味合い、必然性のある強度を持った作品に創り上げたいなと思っています。■窪田正孝コメント――齊藤組の現場の雰囲気をどう感じていますか?ちょっと不思議な感じはありますね。ドラマでも相方役をやらせてもらって、工さんといると安心感があります。でも俳優部から監督に変わった時に、ポジションが変わるだけで、映像を通して表現者に見てもらうというまた違う感覚があるのが新鮮です。特にこの作品では、僕の演じる役がいろんなところに振り回されたり、(主人公として)視聴者目線だからこそいろんなものを背負わなければいけないので、どうしても台本からインプットしたものをアウトプットする時に、掛け算とか足し算をしていくんです。 監督はそれを引いてくれるんです。非現実的だけど現実の方に行ってしまったり、うそになりすぎてしまうようなところにブレーキをかけてくださって、ナビゲートしてくれています。――この映画を楽しみにしている方々に対するメッセージを。今、この作品のテーマでもある主人公のホームの撮影に入っていて、いろんなことを疑似体験させてもらっています。父という目線もそうだし、子供がいるという感覚だったり、いろんな感情が出てきたり爆発したり消化不良を起こしています。この距離だからこそ工さんを通して、俳優部からではない視点から見えたりすることもすごく新鮮だったり、いろんな感じたことのない気持ちを日々感じています。それを表現できるように、目下頑張っています。僕なんかには想像もできない視野の広さが監督にはあるので、何か1つでも残せるようにちゃんと自分の仕事を全うできるようにして、作品がどんどん大きくなって、いろんな色を帯びて愛される作品なったらいいなと思います。■原作者・神津凛子氏コメント文字から立ち上がる世界を映像で観られるというのは、異なる世界を旅するようでワクワクします。それが齊藤工監督の素晴らしい感性と窪田正孝さんの卓越した演技で描かれるとなればなおさらです。私が見ていた物語のドアはたった1つでしたが、映画をご覧になる方の数だけドアが開かれるのだと思うと、その世界の広さはいかばかりかと想像するだけで圧倒されるようです。旅の支度を進めながら、公開を待ちたいと思います。
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