“勝ちたいならPC版”ってホント!?「フォートナイト」アジアトップレベルプレイヤーに聞く、勝つためのゲーム環境
――改めて、フォートナイトの魅力とは何でしょうか?
かげとら氏:「建築」という要素があることでしょう。建築によって相手の弾を防いだりと、ほかのゲームにはない駆け引きで戦えるのがおもしろいところですね。
建築物を上手く使うのがポイントのフォートナイト。咄嗟の判断で敵の攻撃をふさいだり、足場を作ったりするには、腕前だけでなく、ゲームがスムーズに動く環境も不可欠だ――家庭用ゲーム機とPCでのプレイは大きく違うものなのでしょうか?
かげとら氏:全対応機種でプレイしたことありますが、建築はPCが一番やりやすいですね。Switch版は30fps、PS4版は60fpsですが、PCならスペックしだいで240fpsなど、高いフレームレートも出せます。(そういった高フレームレート環境では)描画がなめらかで、反応速度もよいので建築が狙ったタイミングで出しやすいです。Switch版やPS4版は、ボタンを押してから建築がスタートするまで遅延があるので、PC版のほうが高速に建築ができます。
――操作は家庭用ゲーム機だとコントローラ、PCだとマウスとキーボードが基本ですが、その差は感じますか?
かげとら氏:Switch版やPS4版は、照準を合いやすくするエイムアシストがあり、照準が引っ張られるように動きます。これは初心者のうちはよいのですが、練習すればマウスのほうが狙った場所に照準を素早く合わせられるようになります。そのため、上級者になるほどエイムを自在かつ高速にコントロールできるマウスのほうがより強くなると思います。
――普段プレイしているPCのスペックはどれくらいなのでしょうか?
かげとら氏:CPUはCore i7でビデオカードはGeForce RTX 2070です。ディスプレイはリフレッシュレート240Hzのゲーミングディスプレイを使っています。画質はフレームレート重視で低めに設定し、ディスプレイに合わせて240fps程度を確実に出せるようにしています。やっぱりフレームレートが高いほど描画がなめらかになるのでエイムがやりやすくなります。それに、(フレームレートが高いと遠くのキャラのちょっとした動きも描画されるため)遠くにいる敵も発見しやすいところも重要ですね。
――上級プレイヤーとしてどれぐらいのスペックが必要と考えますか?
かげとら氏:大会の出場まで目指すなら、Core i7以上、GeForce RTX 2070 SUPER以上はほしいですね。普段のプレイではそこまで必要ないと思いますが、ハイレベルなプレイヤーが集まる大会では、狭い場所(=時限で狭まっていく戦闘可能エリア)に多くのプレイヤーが残り、建築の数も増えるのでフレームレートが落ち込みやすくなります。僕の経験上ですが、ある程度狭くなったエリアに50人以上が残ると極端に重くなります。
普段は240fpsが出ていても、そういう状況では120fpsと半分程度までフレームレートが落ちてしまうので、スペックは高いほどいいですね。
――高フレームレートが出せるPC版ならではのテクニックなどはあるのでしょうか?
かげとら氏:敵の弾に対する対処ですね。先ほども言いましたが、PCのほうが反応速度がよいので、敵を見てすぐに建築ができます。それに、1対1の状況で上の取り合いになった場合、敵の上にすぐ建築しないと逃げられてしまいます。そういう状況では、建築がすぐに出るPC版と遅延がある家庭用ゲーム機では差が生まれますね。