スマートフォンの新しい使い方を提案する2画面スマホ「Axon M」 その真価に迫る:山根康宏の中国携帯最新事情(1/2 ページ)
中国ZTEがNTTドコモと共同開発したという「Axon M」(日本での製品名は「M Z-01K」)は、日本以外にも米国のAT&TやヨーロッパのVodafoneからも販売される予定だ。また、中国では通信事業者の中国電信(China Telecom)のほか、大手ECサイトのJD.com(京東)で販売される見通しだ。
各社ともマルチウィンドウが利用できるAxon Mを、スマートフォンの新しい使い方を提唱できる製品として販売にも積極的だという。
5.2型ディスプレイを2枚搭載するAxon M本体を開き2画面を自在に活用することができるAxon Mは「全く新しいカテゴリーの製品」
ドコモの発表会に先駆けて米ニューヨークで開催されたAxon Mの発表会で、ZTEのモバイルデバイス部門のチェン・リシンCEOは「Axon Mは新しいカテゴリーの製品で、これまでのスマートフォンに飽き足らなかったユーザーへアピールできる製品」と自信をのぞかせた。
今や、アプリを頻繁に切り替えて使う「マルチタスク」的な利用スタイルはスマホでも当たり前になっている。忙しい現代の消費者にとって、2つの画面を備えるAxon Mは「一度に2つの作業がストレスなくできる唯一のスマートフォン」(チェン氏)なのだ。
Axon Mは全く新しいカテゴリーの製品と話すチェン・リシンCEOスマホを2台並べているような使用感
最近のAndroidスマホは、2つのアプリを同時に表示できる「マルチウィンドウ」に対応している。2017年後半からは、画面のアスペクト比が18:9、すなわち2:1の機種が急増し、マルチウィンドウが使いやすい環境が整いつつある。単純に計算すれば、2:1のディスプレイに2つのウィンドウを表示すれば1:1、つまり正方形のウィンドウを2つ並べることができる。
とはいえ、1画面でマルチウィンドウ表示をすると、SNSのタイムラインを見たり動画を視聴したりするにはやや狭さを感じてしまう。
18:9(18.5:9)のアスペクト比の画面を持つスマホでマルチウィンドウを使うと、画面がやや狭く感じるしかし、Axon MならフルHD(1080×1920ピクセル)の5.2型ディスプレイが2枚並んでいる。つまり、スマホを2台を並べているのと変わらない。他のスマホでは体験できない環境だ。
2つのアプリを頻繁に行き来するユーザーや、片側の画面で動画を見ながらもう片側でWeb検索を行うユーザーに向いている。
さらに、Axon Mは2枚の画面を1枚の「大型ディスプレイ」として使うこともできる。より広範囲に地図を見たい時などに役立つだろう。
2画面別々のアプリを起動できる2枚の画面を1枚の「大型ディスプレイ」として使うことも可能だ