「15分でスマホ満充電」150W急速充電をOPPOが発表 2022年後半に実用化
OPPOは2月28日、「MWC 2022 Barcelona」の開催に合わせて、独自の充電技術「150 SUPERVOOC with BHE」を公開した。2022年後半より、OnePlusとOPPOのスマートフォンに搭載される。また、5Gの据え置き型端末「OPPO 5G CPE 2」も発表した。
15分で満充電「150W SUPERVOOC with BHE」
150W SUPERVOOC with BHEは、OPPO独自の急速充電技術。その名の通り、最大150Wでの充電をサポートし、4500mAhのスマホバッテリーを、残量0の時点から5分で50%まで、15分で100%まで充電できる。
4500mAhのスマホを15分で満充電にできるSUPERVOOCの急速充電技術は、スマートフォンのバッテリーを2枚搭載して並列充電する技術や、独自開発のバッテリー管理チップや、専用充電器の組み合わせで構成されている。バッテリー管理チップにより、バッテリー周りの温度や電流、電圧を一元的に把握できるようになっており、安全に大容量の充電が可能という。
また「Battery Health Engine(BHE)」と称する充放電管理技術の採用により、長期間使っても電池劣化が少ないという点も特徴とされている。スマホを4年間使用した際のリチウムイオン電池の劣化を一般的なスマートフォンの半分程度まで抑えられるという。
リチウムイオン電池の劣化も抑えられている一般的なスマートフォンでは、800回(800サイクル)の充放電を繰り返すと、バッテリーの最大容量は80%程度まで低下するが、SUPERVOOC with BHEでは1600サイクル程度で同等の減衰となる。バッテリー管理チップによる電極の使用状況の管理や、バッテリー電解液の素材配合の見直しなど、電極の消耗を抑えるためのさまざまな工夫を取り入れているという。
150W SuperVOOC対応充電器は、GaN(窒化ガリウム)半導体を採用し、65W充電器とほぼ同等のサイズを保っている。
150W充電器はGaN半導体の採用で大きさを抑えた150Wで急速充電を行うには、専用のUSB Type-C充電器を用いる必要があるが、既存の急速充電技術との互換性も確保されている。業界標準規格のUSB PDやPPS(Programmable Power Supply)に準拠する充電器をつないで、急速充電が可能としている。
「150W SUPERVOOC with BHE」は2022年後半の「OnePlus」ブランドのフラグシップモデルから市場に投入される。その後も、OPPOとOnePlusブランドのハイエンドおよびミドルハイクラスのスマートフォンの多くで搭載される予定。
2022年後半にOnePlusブランドから初の150W充電対応モデルが登場なお、OPPOブランドでは2月24日にフラグシップモデル「Find X5シリーズ」を発表しているが、この機種では最大80WのSUPERVOOC with BHEを先行搭載している。
2022年春のOPPOのフラグシップ「Find X5 Pro」は80W急速充電に対応OPPOは将来的な技術の展望として、200W超の急速充電も開発しており、スペイン・バルセロナで「MWC 2022 Barcelona」でデモンストレーション展示を行っている。
2世代目の5G据え置き端末も発表
OPPOとしては3機種目となる5G据え置き端末「5G CPE2」も発表された。家庭内に設置して、ホームルーターとして使える5G端末で、2022年後半に発売予定。携帯キャリアを通して、欧州、アジア、中東、アフリカの一部地域で発売予定としている。日本で発売されるかは未定だが、OPPOは「日本のキャリアとも投入に向けて協議を進める」としている。
5G CPE25G CPE2は丸みを帯びた筒のような柔らかいデザインを採用。上からの見た目の無限の通信と高速性を象徴するものとして、メビウスの輪のモチーフを取り入れている。通信モデムはSnapdragon X62を搭載し、世界各国の5G/4G周波数帯のほとんどに対応できるという。
本体にはリサイクル可能なプラスチックを採用し、環境面にも配慮した通信安定化技術として、5G通信では8本のアンテナから環境に適した4本を選んで通信する特許技術を取り入れている。Wi-FiではWi-Fi6Eをサポートし、チャネル干渉の性能を向上させている。
5G CPE2の主な特徴