【485psのV12エンジン搭載】フェラーリ250GT SWB、現代風にレストモッド 30台限定モデル
オリジナルのデザインを継承
text:Jack Warrick(ジャック・ウォリック)translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)英国のウェリングバラを拠点とするRMLグループは、1959年に発売された超高級車、フェラーリ250GT SWBを現代風にアレンジしたレストモッド車を発表した。パフォーマンスの向上と最新のコックピット環境の実現を目指している。
10月に発売予定の「RMLショート・ホイールベース」は、カーボン製のボディワークを採用して軽量化を図るとともに、スタックリアライト、露出したフューエル・キャップ、「チップカッター」と呼ばれるフロントグリル、各車輪の後ろに設けられたエアベントなど、250GTの特徴的なデザイン要素を取り入れている。
後輪駆動で最高出力485ps、最大トルク57.8kg-mを発生する5.5Lの自然吸気V12エンジンを搭載し、オープンゲートの6速MTが組み合わされている。
全長4264mm、全幅1954mmとオリジナルよりも若干大きくなっているが、全体のシルエットは維持されている。また、重量も1470kgと若干増加しているが、これはエンジンやインテリアの仕様変更によるものと思われる。
キャビンは、身長185cmまでのドライバーに対応できるように設計されており、電動フロントシート、カップホルダー、エアコン、衛星ナビやスマートフォンとの接続機能を備えた先進のインフォテインメント・システムなど、最新の機能を搭載しているという。
有機的なドライブ体験
RMLグループは、「過去のスーパーカーの純粋なドライビングに敬意を表しつつ、21世紀の快適さと利便性を提供します」としている。
他のスーパーカーに挑戦するために作られたものではないが、それでも最高速度は298km1/hに達し、静止状態から100km/hまで約4.1秒で到達できるとのことだ。
RMLのCEOであるマイケル・マロックは、次のように述べている。
「ショート・ホイールベースは、一般的なスーパーカーの加速や最高速度に対抗するために考案されたものではありません。わたし達のクルマは、そこから一歩引いたところにあり、確かに速いのですが、常に重視しているのは、より有機的なドライビング・エクスペリエンスを実現することです。より少ない介入で、より使いやすいパフォーマンスを発揮し、なおかつ、現代の道路で人々が日常的に楽しめるように、快適で便利なクルマを作ります」
生産台数は約30台に限定されるが、価格情報は明らかにされていない。
画像 250の名を持つフェラーリ【250GTE、250GTO、250TRをRMLショート・ホイールベースと写真で比較】 全85枚