arrows 新ブランドになっても「世界初」に挑み続けた「arrows」の10年を振り返る
決して順風満帆ではなかった10年しかし、だからこそ今のarrowsがある!
<2011年に初号機が発売された「arrows(旧ARROWS)」が10周年を迎えた。当初は“スペック番長”と呼ばれるほどに高性能なフラッグシップモデルを主軸に据えていたが、ここ数年は幅広いユーザー層をターゲットとするミドルレンジモデルに注力し、2021年12月に発売された最新モデル「arrows We」も使い勝手の良さとコストパフォーマンスの高さで人気を集めている。
FCNT 執行役員兼プロダクト事業本部長 櫛笥直英さん。arrowsブランドの製品の開発の中心的な役割を担っている
FCNT 執行役員常務 林田健さん。arrowsブランドの立ち上げの時期から、スマホおよびユーザー向けのサービスの企画に携わっており、20周年を迎えた「らくらくシリーズ」の生みの親でもある
arrowsの意味は「矢」新しい道を切り開く思いを込めた
2011年10月に発売された「ARROWS Tab LTE F-01D」。ドコモが2010年12月に開始したLTEサービス「Xi」に対応する初めてのタブレットだった
林田氏
パフォーマンスを最重視して「Tegra」を採用した結果……
2011年11月に発売された「ARROWS Kiss F-03D」。女性向けのミドルレンジモデルで、Popteenとのコラボモデルも発売された
2011年12月に発売された「ARROWS X LTE F-05D」が、arrowsシリーズ初のハイスペックのフラッグシップスマホ
2012年12月に発売された「ARROWS X LTE F-10D」で初めてNVIDIA製のCPU「Tegra 3」を採用。4コアで最大1.5GHzという、当時としては極めて高い性能を有していた
櫛笥氏
<2012年7月に発売された「ARROWS X F-10D」、2012年11月に発売された「ARROWS V F-04E」、2013年2月に発売された「ARROWS X F-02E」でも引き続きTegra 3が採用された。しかし、一部のユーザーから「端末が熱くなる」「電池が持たない」と指摘されるなど、厳しい評価を受けることにもなった。
2012年11月に発売された「ARROWS V F-04E」は、幅広いユーザーをターゲットとするdocomo withシリーズの端末として発売された
櫛笥氏
櫛笥氏
櫛笥氏
ブランドを「arrows」に刷新して、ユーザー層を拡大
<2015年9月に発売した「arrows Fit F-01H」から、「ARROWS」のロゴは小文字の「arrows」に刷新された。どういう狙いがあったのだだろうか?
2015年9月に発売された「arrows Fit F-01H」。arrows初の耐衝撃性能搭載モデルで、お手頃な価格で買えることでも人気を集めた
林田氏
<2016年以降にリリースされたarrowsは、ミドルレンジ~ミドルハイが中心となり、ドコモ向けでは特に「arrows Be」シリーズが人気を集めた。一般的な防水・防塵だけではなく、洗える機能や独自に落下試験も行なう耐衝撃性能といった安心感も新たなファンを獲得する要因となったようだ。
2019年6月に発売された「arrows Be3 F-02L」。MIL規格の23項目に準拠し、泡タイプのハンドソープで洗える性能などが話題になった。それらの性能は最新モデルのarrow Weにも受け継がれている
櫛笥氏
世界からも注目された虹彩認証
世界初の虹彩認証を搭載した「ARROWS NX F-04G」。同技術をMWCで披露した後、2015年5月に発売された
林田氏
林田氏
初の5Gモデルの開発で発熱問題をクリア
<5Gサービスが本格的に始動した2020年には、久しぶりに超ハイスペックのフラッグシップモデル「arrows 5G F-51A」を発売した。FCNT初の5G対応モデルで、国内メーカーで5Gミリ波に対応させた最初のモデルでもある。Snapdragon 865を搭載し、8GBのメモリーを搭載するなど、当時最上位のスペックを備えていた。
2020年7月に発売された「arrows 5G F-51A」は、最高峰のCPUを搭載し、5Gミリ波にも対応する超ハイスペックモデルだった
櫛笥氏
最新モデル「arrows We」で「プライバシーモード」が復活!
2021年12月に発売された、ミドルレンジの5Gスマホ「arrows We」。FCNT初のマルチキャリア展開となった。これはドコモ版のカラーバリエーション
au版のカラーバリエーション
ソフトバンク版のカラーバリエーション
林田氏
櫛笥氏
一般向けのSIMフリースマホとして2014年12月に発売してヒットした「ARROWS M01」。最新モデルは2019年12月に発売した「arrows M05」で、今度もミドルレンジのモデルをリリースしていく予定
フィーチャーフォンの最新モデルは、2019年7月に発売された「arrowsケータイ F-03L」。櫛笥氏は「需要がある限り、提供していく責任がある」という
両氏が最も思い入れがあるのは意外なあの機種
櫛笥氏
林田氏
2013年6月に発売された「ARROWS NX F-01F」。「NX」の「N」には「New」「Next」などの意味が込められていた。Snapdragon 600を搭載し、性能面でも評価された
arrowsのこれからの10年はどうなるのか?
<2022年を迎えて、新たな10年の一歩を踏み出したarrows。最後に今後の展望について聞いてみた。
櫛笥氏
櫛笥氏