導入コストを抑えて管理の手間も軽減、「クラウド型無線LANサービス」の正体
今回は企業向け無線LANの構築を容易にする技術であるクラウド型無線LANサービスを紹介しよう。
クラウド型無線LANサービスを使えば、サービス提供事業者がクラウドサービスに実装した無線LANコントローラー(WLC)を使える。このため利用者は調達や初期設定の手間を軽減できる。企業向け無線LANの導入時に特に負担となる、認証の仕組みを合わせて提供するサービスが多い。
クラウド型無線LANサービスの特徴[画像のクリックで拡大表示]クラウド型は、費用のかかり方がオンプレミスとは異なる。オンプレミスのWLCを導入する場合、アプライアンス製品だと1000万円近くするものもある。クラウド型はWLCを購入する必要がないため初期費用を低く抑えられる。その点でも導入は容易と言えるだろう。一方で月々のライセンス費用などで維持費用は高くなる。
多くのクラウド型無線LANサービスはネットワークの設定を変更するWLCの機能だけでなく、管理を効率化する機能を備えている。例えば無線LANアクセスポイント(AP)を含むネットワーク機器の監視は、オンプレミスとは異なり、専用の監視サーバーを構築する必要がない。
ネットワーク機器の設定値や固有情報などの一覧が可能なインベントリー管理の機能も、運用負荷の軽減に寄与する。利用状況をヒートマップなどにして可視化する機能もある。
クラウド型無線LANサービスの主な機能[画像のクリックで拡大表示]この記事は有料会員限定です。次ページでログインまたはお申し込みください。
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