Arubaが業界初のエンタープライズ向け「Wi-Fi 6E」製品を発表
Aruba, a Hewlett Packard Enterprise company(以下、Aruba)は2021年5月31日、業界初のエンタープライズ・グレード Wi-Fi 6Eソリューションとなる最初の製品、Aruba 630シリーズ キャンパス・アクセス・ポイント(AP)「AP-635」を発表した(米国では5月25日発表)。「Wi-Fi 6E」とは6GHz帯で動作するWi-Fi機器を指す。2020年4月に、米連邦通信委員会(FCC)が同帯域を米国内で免許不要で利用できるよう開放した。これにより、Wi-Fiに使用できるRFスペクトルが2倍以上になるため、電波混雑の緩和、チャネルの拡大、より高速な接続が実現される。
AP-635の製品外観
Wi-Fi Allianceによれば、FCC による6GHz帯開放の決定後、さらに39か国(13億人以上の人口に相当)が Wi-Fi 6E用に利用できる6GHz帯域を開放している。日本国内においては未採用ながら、早期周波数割り当てに向け総務省を中心に検討が進んでいる。今回発表した「AP-635」は、2.4GHz、5GHz、6GHzの3つの周波数帯すべてに対応し、最大データレート3.9Gbps。干渉を最小限に抑えるウルトラ・トライバンド・フィルタリング機能を備える。6GHz帯の最大7つの160MHzチャネルを使って、高精細動画やAR/VRなど低遅延、広帯域が要求されるアプリケーションをより強力にサポートできるという。また、IEEE802.3at規格による既存PoE電源に対応しているため、使用中の電源をそのまま利用可能。WPA3とEnhanced Openによるセキュリティ機能も備える。