Mac版OneDrive、「ファイルのローカル保存」オプションがなくなり不満が相次ぐ
先月、マイクロソフトはmacOS 12.1以降のOneDriveアプリで、ファイルオンデマンド(Files On-Demand)機能が利用可能になったと発表しました。これによりMacでのOneDriveのファイルとフォルダの同期方法が一変したことで、ユーザーから様々な苦情が寄せられています。現在テスト中のmacOS 12.3ベータ版では、OneDrive(およびDropboxが)同期機能で使っていたKernel拡張が利用できなくなり、代わりにアップルのFile Providerフレームワークの使用が必須となりました。MSはこれに対応してOneDriveアプリを更新し、本機能が「最初バージョンに比べてOSとの統合性が向上している」と述べていました。
が、実際には顧客の反応はよろしくなく、それよりも同期の速度が遅くなった、バグが発生したなどが続々と報告されている状況です。この事態を悪化させているのは、OneDriveアプリでファイルオンデマンドを実質的に強制にしてしまったことです。ファイルオンデマンド機能とは、すべてのファイルをローカルに保存してストレージを圧迫することなく、必要になったときにクラウドからファイルをダウンロードして使えるようにしする仕組みです。
以前はオプションで無効にできましたが、最新版のOneDriveアプリでは無効にできるユーザー設定が削除されてしまい、同期したファイルをローカル保存したままにする方法がなくなったわけです。別の表現で事態を説明すると、これはOneDriveで同期してローカルに保存していたファイルが、アプリ更新後にMacローカルから消されてしまうということでもあります。
MS公式フォーラムでは「なぜファイルオンデマンドを客に強制するのですか?(中略)私の70GBのクラウド・データはローカルから消えてしまったし、ネットが使えない時もあります。それに全文検索ができなくなっています」という声が確認できます。一応OneDriveが統合されたFinderには、同期されたファイルごとに「常にこのデバイスに保存」しておく機能が搭載されています。これを使えば従来と同じ使い方ができるはずですが(ただし消されたファイルを1つずつ再ダウンロードする必要あり)、同期の失敗もなくはないようです。
また、この機能を数個以上のフォルダに使うと「ヘルパーと通信できません」というエラーメッセージが出たとの報告もあります。こうした不具合に加えて、一部ユーザーからはファイルがダウンロードできない、ダブルクリックでデフォルトのアプリで正しく開けない問題に遭遇しています。たとえば大手掲示板RedditではFinder錠でOneDriveフォルダにあるWordやPowerPoint文書などを開くとローカルファイルとして扱われ、OneDriveとの同期がされないといった症状が述べられています。こうした苦情は数多く確認されており、同期ファイルをローカル保存するオプションを復活させ、同期バグが修正されないかぎり、競合他社のクラウドストレージに引っ越すとの声も少なくありません。米MacRumorsはこの件についてMSに問い合わせ中とのこと。何か動きがありしだい、本誌でもお伝えする予定です。Source:MacRumors,OneDrive Blog
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