車内限定で通信量無制限のWi-Fiルーター「DCT-WR100D」、使い勝手を試す
コロナ禍が続いているが、それが落ち着けば、旅行や帰省をする機会も再び増えるだろう。家族で長距離ドライブをする場合、運転手以外は暇を持て余し、車内でインターネット接続環境を求めるはずだ。大抵はスマートフォンのテザリングで済むかもしれないが、動画鑑賞やゲームプレーなどを楽しんでいると、思った以上にデータ量が増えていくもの。通信量の制限が厳しい料金プランであれば、テザリングで通信量の上限にあっという間に達してしまう。
通信量が上限に達すると速度制限がかかり、満足な通信ができなくなる。行きはよくても帰り道でネットにつながりにくくなる、という状況は十分にあり得る。また、低スペックのスマホに何台も接続すると通信速度が目に見えて遅くなることがある。家族のクレームを受ける前に、車内のネット環境を見直したいところだ。
こうしたニーズに応えてくれそうな機器の1つがパイオニアの車載Wi-Fiルーター「DCT-WR100D」だ。利用イメージは一般的なモバイルルーターに近い。本体から携帯電話回線を介してインターネットにつながり、ノートパソコンやスマホ、タブレットなどの端末とはWi-Fiで接続する。
一般的なモバイルルーターと異なる点の1つはバッテリーの有無だ。モバイルルーターが持ち歩いてどこでも使えるようにバッテリーを内蔵しているのに対し、DCT-WR100Dは車載用なのでバッテリーを搭載していない。自動車のシガーソケットから給電し、エンジンがかかっているときやアクセサリー電源がオンのときにのみ利用できる。
パイオニアの「DCT-WR100D」は車載用のWi-Fiルーター。大手家電量販店サイトでの実勢価格は2万5480円(税込み、2022年1月13日時点)で、2年間利用できるSIMカードが付属する(写真はスタジオキャスパー)[画像のクリックで拡大表示]通信量制限の有無にも違いがある。通信量が無制限とうたっているモバイルルーター向けの料金プランはよくあるが、実は「直近○日間で△ギガバイトまで」などの上限を設けているケースが少なくない。詳しくは後述するが、DCT-WR100D向けの料金プランにはそのような制限がなく、動画再生や音楽鑑賞、ソーシャルゲームといった大量の通信を必要とする用途に向いている。また、同時接続台数は最大5台なので、同乗した家族全員で利用しやすい。
インターネットの通信にはNTTドコモの4G(第4世代移動通信システム)ネットワークを利用する。同社の電波が入る場所であれば、全国どこでも利用できる。実際に福島県の人けが少ない山奥などに行って使ってみたが、問題なく通信可能だった。
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