「従業員の善意」が原因でネットワークがダウン、トラブルはどうして起こったか
今回の「やってはいけない」は、組織内の誰かが余っていたケーブルを近くにあった機器につないだという事例だ。どこにもつながっていないケーブルのコネクターを見つけた人が、「偶然外れたのだろう」と考えて善意で機器につなぐ行為がトラブルに発展する。どうしてトラブルになるのかを解説しよう。
ルーター直結でもつながらない
IT系のコンサルティング事業を手掛けるある企業では、主に社外で活動する従業員のノートパソコンは無線LANでネットワークにつないでいた。一方、オフィスに常駐する従業員のパソコンや複合機、NASなどの接続には有線LANを使っていた。
ある日、社外から戻ったばかりの従業員が、システム管理者に「ネットワークにつながらない」と連絡してきた。従業員によれば、全く通信できないという。
無線LANでネットワークにアクセスできないトラブルが発生従業員が社外から戻ってくるとパソコンがネットワークにつながらなくなっていた。オフィスはフリーアドレススペースを採用し、無線LANでネットワークにアクセスするようになっていた。[画像のクリックで拡大表示]管理者が自身のパソコンを再起動すると、従業員が訴える症状を確認できた。次に、サーバー室にあるルーターにパソコンを直接つないでみた。これでもネットワークにつながらなかった。
無線LAN中継機に接続されたLANケーブルを発見導入したばかりの無線LAN中継機が影響したのかと思い、念のため確認すると不要なLANケーブルが接続されているのを発見した。[画像のクリックで拡大表示]会議室には数日前に導入した無線LAN中継機があった。念のため、無線LAN中継機を介してネットワーク接続できるかどうかを確認したが、やはりつながらなかった。
このとき、無線LAN中継機にケーブルがつながっていることを発見した。管理者はこれが原因だと思い、ケーブルを取り外すとトラブルは収まった。
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