ビジュアル解説 最新Wi-Fiルーターの仕組みを大解剖
【記事はこちら】最新Wi-Fiルーター 速度大幅向上、セキュリティーも
図2 Wi-Fi 4の実効速度はWi-Fi 5に比べて3~4割程度遅い。最新パソコンを購入し高速回線を導入しても、Wi-Fiルーターが足を引っ張ると、十分な速度が出ない図3 Wi-Fi 6ルーターには、旧世代のルーターより高性能なCPUを搭載している製品が多い。メーカーや販売会社は、その点を前面に打ち出している。画面はティーピーリンクのページ図4 Wi-Fiルーターは、1つのネット回線を複数の機器に分配する役割を持つ。Wi-FiルーターのCPUの性能が高いと、IPアドレスの変換処理などに余裕が生まれ、その分通過速度(スループット)が大きくなる図5 最新のWi-Fiルーターは、サイバー攻撃の最新情報を基にして悪意のある通信や攻撃を遮断する。しかし、古いWi-Fiルーターは本体の情報が古いので防げない通信や攻撃もある。また、ファームウエアの脆弱性を突かれ悪意のある通信や攻撃の踏み台にされることもある。古いWi-Fiルーターを使い続けるのはリスクを伴う図6 Wi-Fi 6ルーターの一部のハイエンド製品はまだ高価だが、安価な製品なら7000~2万円程度で購入できる。Wi-Fi 5ルーターの売れ筋製品と、価格差はほとんどない。Wi-Fi 6 対応のパソコンやスマホを持っていなくても、Wi-Fi 6ルーターを今購入して損はない図7 現在販売されているパソコンの多くが、Wi-Fi 6に対応する。スマホやタブレットも、ミドルクラスからハイエンドクラスの機種を中心に、Wi-Fi 6に対応する機器が多い。iPhoneは2年前に発売されたiPhone11シリーズから対応している図8 Wi-Fiルーターを選ぶときは「規格」「最大通信速度」「機能」「推奨接続台数」「有線LAN」「大きさやアンテナ」といった6つの項目を特に重視したい。同じ規格でも速度が異なる場合がある図9 製品選びに必要な情報の多くは、パッケージに記載されている。最大通信速度は5GHz帯と2.4GHz帯の双方が記載されているが、高速な5GHz帯の速度を確認しておく。パッケージで、機能の一部や接続台数の目安などを確認できる。写真はバッファローの「WSR-3200AX4SWH」のパッケージ図10 現在の最新規格はWi-Fi 6という通称で呼ばれるIEEE 802.11axだ。2019年ごろから対応機器が増えてきた。従来のWi-Fi 5(同11ac)も、まだ多く使われている図11 Wi-Fi 6ルーターがWi-Fi 6の規格で接続できるのは、Wi-Fi 6に対応するパソコンやスマホのみ。ただし、Wi-Fi6ルーターには互換性があり、古い規格の機器も接続できる。その場合は古い規格の通信速度になる図12 Wi-Fi 6は、Wi-Fi 5から最大通信速度が約1.4倍になったし、2.4GHz帯も利用できる。また、1つの通信帯に複数の端末を割り当てられる「OFDMA」を採用して通信を効率化。さらに、複数の子機に同時送信できる「MU-MIMO」の最大接続数が増えた。TWTという省電力機能も採用している図13 Wi-Fi 6ルーターの上位製品の一部は、160MHzの帯域幅に対応する。多くのWi-Fi 5ルーターの帯域幅は80MHzなので、単純に倍速度が期待できる。ただし、160MHzの帯域幅は、80MHzより長距離の通信に弱いという短所もある図14 帯域幅160MHzには、連続した160MHzの帯域幅を使う「HT160」と、2つの80MHzの帯域に分割し合計160MHzの帯域幅を利用できる「80+80MHz」の2種類がある。Wi-Fiルーターによって実装が異なるので注意したい。なお、Wi-Fi 6パソコンは両方を利用できる図15 OFDMAは、1つの通信帯に複数の端末への通信を割り当てることで通信効率を向上する仕組み。Wi-Fi 5で利用していたOFDMは、1つの通信帯につき1つの端末との通信しかできず効率が悪かった図16 従来の省電力モードは、すべての端末に開始信号を送信していたため、関係ない端末もその都度スリープが解除されて無駄な電力を消費していた。一方、TWT(Target Wake Time)は、個別の端末に開始信号を送信し、関係のない端末はスリープ状態を維持できるので消費電力を節約できる図17 Wi-Fi 6に対応した機器は、WPA2の脆弱性を解消したWPA3を採用する。ただし、WPA3に設定したWi-Fi ルーターに接続できるのは、WPA3に対応した子機のみ。古い機器が混在する環境のために、WPA2互換モードも用意される[日経PC21 2022年1月号掲載記事を再構成]
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