2020 Japanese advertising expenses
Chart 1
(1)マスコミ四媒体広告費<2兆2,536億円(前年比86.4%)<6年連続の減少となった。「新聞広告費」「雑誌広告費」「ラジオ広告費」「テレビメディア広告費」はすべて大きく前年割れ。
(2)インターネット広告費<2兆2,290億円(前年比105.9%)<1996年の推定開始以来、一貫して成長を続け、「マスコミ四媒体広告費」に匹敵する2.2兆円規模の市場となった。4-6月期は新型コロナの影響を受けたものの、通年でEC(Eコマースやネット通販ともいう。ライブコマースも含む)などが堅調だった。マスコミ四媒体事業者が提供するインターネットサービスにおける広告費「マスコミ四媒体由来のデジタル広告費」803億円(前年比112.3%)や「物販系ECプラットフォーム広告費※」1,321億円(同124.2%)の二桁成長が全体をさらに押し上げた。
* "Product -based EC platform advertising expenses" in "Japanese advertising expenses" means EC (electronic commercial transactions) platforms that sell household appliances, miscellaneous goods, books, clothing, office supplies, etc."(This is called a" store with a store ") is defined as an advertising expenses that are" opened "to the platform.It does not refer to the entire Internet advertising expenses to promote sales in the EC region in a wider sense.
(3)プロモーションメディア広告費<1兆6,768億円(前年比75.4%)
Chart 2
①新聞広告費<3,688億円(前年比81.1%)・新型コロナの影響による各種イベントの中止、宣伝予算の削減などに伴い出稿が大幅に減少。7-9月期以降は回復傾向だったが、通年で減少となった。・業種別では、「情報・通信」がウェビナー、リモートワーク関連、オンラインショップ(EC関連)などの出稿増加により前年比107.9%と伸長。一方、「交通・レジャー」は同51.1%と大幅に減少。特に旅行会社や芸能・芸術・文化施設、各新聞社のイベント告知が大きく減少した。
②雑誌広告費<1,223億円(前年比73.0%)・紙の出版物の推定販売金額は、前年比99.0%と16年連続のマイナスとなったが、その減少幅は最も小さくなった。電子出版市場はコミック誌の成長と巣ごもり需要の影響を受け、同128.0%と引き続き大きく伸長。紙と電子出版市場を合わせた全体も同104.8%となり、2年連続で前年を上回る結果となった。(※数字出典:出版月報2021年1月号)・雑誌広告費は、新型コロナ拡大の影響による広告宣伝費の落ち込みやデジタルシフトの加速などにより、前年を下回る厳しい状況が続いた。・業種別では、巣ごもり需要の影響で「家電・AV機器」が前年より増加したが、「ファッション・アクセサリー」「化粧品・トイレタリー」は前年に引き続き大幅減となった。
③ラジオ広告費<1,066億円(前年比84.6%)・新型コロナの影響で、各種イベント告知、「交通・レジャー」「流通・小売業」などの出稿が減少し、通年で大幅に減少した。一方、巣ごもり需要により「家電・AV機器」などの出稿が増加した。
④テレビメディア広告費(地上波テレビ+衛星メディア関連)<1兆6,559億円(前年比89.0%)◇地上波テレビ<1兆5,386億円(同88.7%)・新型コロナ拡大に伴う広告費削減などの影響により、地上波テレビ広告費は1兆5,386億円(前年比88.7%)となった。・番組(タイム)広告費は、「東京2020オリンピック・パラリンピック」「FIFAワールドカップカタール2022・アジア二次予選」などの開催延期、プロ野球開幕延期、プロゴルフトーナメント中止・無観客での開催など、大型スポーツイベントの延期・中止と、広告主の業績不調による固定費削減の影響もあり出稿減となった。地域別では、通年で基幹8地区すべてが前年を下回った。
◇衛星メディア関連<1,173億円(同92.6%)・2020年3月にBS無料放送局1局が閉局、単純減となった。・新型コロナによる巣ごもり需要の高まりにより通販市況は堅調だったものの、通販以外の広告出稿は減少傾向だった。
(2)インターネット広告費①インターネット広告媒体費<1兆7,567億円(前年比105.6%)・新型コロナによる消費の低迷および広告出稿減少の影響を受けたが、他メディアよりも早く回復基調となり、前年比105.6%となった。・インターネット広告媒体費のうち運用型広告費は1兆4,558億円(同109.7%)。巣ごもり需要によってSNSやEC、動画配信サービスへの接触機会も増え、大手プラットフォーマーを中心とした運用型広告の需要が高まった。また、マスコミ四媒体由来のデジタル広告における運用型広告の活用がさらに進んだ。マスコミ四媒体由来のデジタル広告費 803億円(インターネット広告媒体費の一部、同112.3%)・マスコミ四媒体由来のデジタル広告費は、前年に引き続き二桁成長となった。・新聞デジタル 173億円(同118.5%)