Windows ServerでブートループやHyper-Vが起動しなくなるなどの不具合。2022年1月のWindowsUpdateが起因 [Update 2: 修正]
WindowsUpdate
2022年1月12日に公開・WindowsUpdateに配信されたWindows Server用更新プログラムをインストールすると、ブートループに陥ったり、Hyper-Vが起動しなくなったり、ReFSボリュームにアクセスできなくなるといった不具合報告が出ています。
更新履歴① Microsoftが『ブートループ』および『Hyper-Vが起動しない』不具合を認めました。記事下部にその旨加筆。『ブートループ』『Hyper-Vが起動しない』不具合内容を加筆・改訂。 [2022/1/14]② 本不具合を修正した更新プログラムが緊急リリースされました。その旨、記事下部に加筆。 [2022/1/18] [New] |
Windows Serverでの不具合
2022年1月12日に公開・配信されたセキュリティ更新プログラムをインストールすると、Windows Server環境において以下の不具合が発生する場合があります。
ブートループ
ドメインコントローラーに2022年1月12日の更新プログラムをインストールした後、Windows Serverが予期せず再起動することがあります。Windowsが起動したのち、数分後に勝手に再起動されるというブートループがずっと続く場合があります。
Windows Server 2016以降では、ドメインコントローラーがEnhanced Security Admin Environment (ESAE)またはPrivileged Identity Management (PIM)を使用している環境でShadow Principalsを使用している場合に本不具合の影響を受ける可能性が高くなります。
この不具合は以下のOS環境で発生する恐れがあります。
Hyper-Vが起動しない
Hyper-Vの仮想マシンが起動しなくなる場合があります。その際、エラーとともに以下のようなメッセージが表示されます。
'XXX' failed to start.Virtual machine 'XXX' could not be started because the hypervisor is not running. |
この不具合は以下のOS環境で発生する恐れがあります。
ReFSファイルシステムにアクセスできない
Windows Resilient File System (ReFS)ボリュームにアクセスできなくなる場合があります。
不具合が発生する恐れのあるOS・更新プログラム
これらの不具合は、以下の更新プログラムをインストールしたOS環境にて発生する恐れがあります。
対処方法・回避策
更新プログラムをアンインストールすることで、本不具合を一時的に回避できます。不具合にお困りの方は、コマンドプロンプトまたはWindows PowerShellより以下のコマンドを実行して、更新プログラムのアンインストールをお試しください。
なお、これらの更新プログラムはセキュリティアップデートとなるため、アンインストールすると脆弱性が未修正のままになることには注意が必要です。
Update 1: Microsoftが不具合を認める [2022/1/14]
Microsoftは、2022年1月13日(現地時間)付けで『ブートループ』および『Hyper-Vが起動しない』不具合を認めました。なお、現時点でMicrosoftから不具合回避策は案内されていません。そのため、上記不具合が発生した場合は、現状、更新プログラムをアンインストールする以外にありません。
現在、Microsoftは本不具合を調査しており、追ってアップデートを提供する予定とのことです。
Update 2: 修正 [2022/1/18] [New]
本不具合を修正した更新プログラムが緊急リリースされました。詳細は以下の記事をご覧ください。
Microsoft、KB5010793やKB5010795等を緊急リリース。VPNに繋がらない不具合やWindows Serverの不具合を修正