「テレワーク中の電気代、在宅勤務手当はいくら非課税になる?」――急遽テレワークを導入した中小企業の顛末記(38) 会社のテレワーク補助、どこまで非課税なのか調べてみた
1月29日(金):PCの消費電力を1ms単位でチェック
Microsoftが提供している消費電力計測ソフト「Joulemeter」テレワーク中は会社支給のノートPCで仕事をしている。この消費電力を調べるために、「Joulemeter」というフリーソフトをインストールした。
JoulemeterはMicrosoftが提供しているソフトで、ノートPCであれば消費電力を自動で割り出すことが可能。ただし、インストールと起動時にUAC認証が必要のため、検証はマシンの管理者がいる状態で行う必要があるだろう。
「Perform Calibration」をクリックすると、CPUやモニターなどの消費電力の割り出しが開始されるソフトを起動したら、ノートPCの電源を抜き、「Select calibration setup」が「Running on Battery」になっているのを確認。「Perform Calibration」をクリックすると、消費電力の割り出しが始まるので、そのまま待つ。2分ほど経つとモニターの電源が消えるが、気にせずに待つ。待つ。5分後に一瞬モニターが表示されたが、また暗転したので待つ。待つ。……いや、いつまで待てばいいのだろうか。
「マウスやキーボードを触るな」と書いてあったので、そのまま1時間ほど待ってみたが、何も動きが無いので画面を表示させると、どうやら作業は終わっていたようだ。それならモニターの電源を付けるなど、何かアクションしてほしかったのだが。
画面下のログを見るとキャリブレーション作業は完了していた「Start Saving」をクリックして、電力消費量のログを保存この状態で「Power Usage」タブを開くと、CPUやモニターの電力消費量がリアルタイムで表示された。さらに、「Start Saving」をクリックするとログが残せるようなので、ファイルの保存場所と名前を選択。そのまま1時間、いつも通りに仕事をすることにする。その結果として作成されたのが、以下のログファイルだ。
「Total Power」列の下のセルを選択し、「ホーム」タブの「合計」の右にある「v」をクリック。一覧から「平均」をクリックするログは1ms単位で保存されるので、行数がとんでもないことになっていた。平均値を割り出すために「Total Power」列の末尾にAVERAGE関数を入力。計算結果を見ると、ノートPCは平均で約4.82Wの電力を消費しているらしい。これを先ほどの計算式に当てはめると、月の電気代は約20円。最近のノートPCは省エネ性能に優れているが、ここまで経済的だったとは驚いた。
ちなみに、ログファイルの保存先にはデスクトップを選択したが、ログイン中のユーザーではなく、管理者ユーザーのデスクトップにファイルが保存されていた。「いち社員にはPCの電力消費量を絶対に知らせてはならぬ」という、Microsoftの強い意志を感じる。
一部の大企業などではテレワークにかかる経費を、在宅勤務手当といった形で支給しているという。ただ、今回の結果を見ると、「電気料金に係る業務使用部分の計算方法」は実情に合っていない気がした。これを超えた分は会社が支給しても、国が税金として一部を持っていくというのは、なんとも複雑な気分にさせられる。
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