6千円台で8,192筆圧レベルや傾き検知に対応したペンタブレット
Acepenの「AP906」は、Amazonにおいて6,180円で販売されている8,192筆圧レベルに対応したペンタブレットだ。記事執筆時点では500円割引により、5,680円という超低価格で購入できる。
ペンタブレットで圧倒的なシェアを誇っているのは、言うまでもなくワコムであり、ワコムもこの価格帯で「One by Wacom Mサイズ CTL-672/K0-C」というモデルを投入している。しかしCTL-672/K0-Cが筆圧レベル2,048段階止まりであるのに対し、本機は4倍の8,196筆圧レベルを実現している点が特徴となる。
さらに、60度の傾き検知にも対応する。ペンの回転には対応しないので表現力はかぎられるが、初心者向けとしては破格だろう。加えて、8個のショートカットキーを搭載していて、キーボードのコンビネーションをマッピングできる。このあたりはスペック上でワコム上位のIntuos Proシリーズに匹敵する。
本体サイズは263×197×9mm(幅×奥行き×高さ)で、作業領域は9×5インチとされている(実測230×132mm以上)とそこそこ広い。さすがにプロ向けのモデルと比べると小さいが、机の場所を取らずカジュアルに使う分には十分な広さだろう。
ハードウェアが充実している代わり付属ソフトをバッサリ切り捨てており、ドライバのみを提供している。このあたりは初心者向けの「CLIP STUDIO PAINT DEBUT」をバンドルしているCTL-672/K0-Cと比べると対照的だ。使い慣れたソフトをすでに用意している、もしくは使わないユーザー向け、ということになる。
製品パッケージはなかなか派手だ付属品などペンタブレット本体。作業領域は230×132mm確保されていて余裕がある本体上部にペンホルダーを装備し、持ち運びも可能本体のコネクタはUSB Type-Cを採用。表裏関係なく装着できる薬指と小指だけ保護するグローブが付属する装着してペンを握ってみたところ。適当な太さがあり、しっくり手に収まる実際の使い勝手だが、ハードウェアとしてはそこそこで、筆圧もきちんと8,196段階認識される。さすがにペンを載せただけでは反応せず、荷重をある程度かけないと反応しないため、下書きで細い線を描きたい場合はある程度力を入れることを意識する必要がある。このあたりはさすがIntuos 4時代ですでにON荷重が1gなどと謳われているワコムのペンタブレットと比べると劣るが、ストレスに感じるほどではなかった。
ドライバ設定画面の翻訳はイマイチで、いかにも「機械で翻訳しました」的な雰囲気を醸し出しているが、設定するのはショートカット程度なので実害は少ないだろう。ちなみにPhotoshopなどで筆圧機能など使うさいには、ドライバの設定画面で「Windows INK」にチェックを入れておく必要がある。
製品ドライバの画面ペンの設定。ボタンの機能や筆圧の調整が可能。Windows INKのサポートもここでチェックする複数のディスプレイがある場合や、指定の領域だけ操作したい場合など、この画面でマッピングが行なえる本体上部のショートカットボタンの設定本機はWindowsのほかにAndroidでも使えるようになっていて、OTG機能を持つデバイスなら利用可能。さらに8本の替芯や、薬指と小指だけ保護する手袋が付属するなど、エントリーモデルとは思えないほど充実している。お絵かき初心者はもちろんのこと、テレワークで書類へのサインやプレゼンテーションでも活用できるので、1台持っておいて損はないだろう。