栄耀初の折り畳みスマホ「HONOR Magic V」発表。「某Z Fold3」より使いやすい？ すまほん!!

　中国HONOR（栄耀）は折り畳みスマートフォン「HONOR Magic V」を発表しました。

　本機はHONOR初の折り畳みスマホで、内側に7.9型折り畳み式ディスプレイ、外側に6.45型カバーディスプレイを備えています。価格は約18万円から。

　SoCは昨年12月に発表された最新ハイエンドチップセットSnapdragon 8 Gen1を採用。実行メモリは12GB、ストレージは256GB/512GBから選択可能です。

　内側のメインディスプレイは7.9型(2272×1984)折り畳み式有機ELを搭載、ピーク輝度800nit、リフレッシュレートは90Hzに対応します。外側のカバーディスプレイはフルHD+6.45型(2560×1080)有機ELを搭載、ピーク輝度1000nit、リフレッシュレートは120Hzです。どちらのディスプレイもHDR10+、DCI-P3色域に対応するなどハイエンドにふさわしい性能を備えています。

　ディスプレイのアスペクト比(縦横比)はカバーディスプレイが21:9、内側のメインディスプレイは開いた状態で10:9、左右2分割した場合21:9の2画面になります。21:9のアスペクト比は縦長ディスプレイが特徴のXperiaシリーズと同じです。折り畳みスマホはその本体形状から、特殊なアスペクト比を採用することがあります。このディスプレイであれば、やや縦長ではあるものの通常のスマートフォンに近い感覚で利用出来そうです。

某Z Fold3との比較。幅広で使える

QWERTY入力時に打ちやすいものとみられる

　搭載OSのMagic UI 6.0は大画面を活かすマルチウィンドウに対応し、左右2分割に加えフローティングウィンドウも利用できます。フローティングウィンドウを活用することで、同時に3つのアプリが使用可能です。両手で打ちやすい画面幅いっぱいに広がるキーボードも搭載。

　折り畳み部分はウォータードロップ型と呼ばれるヒンジを採用し、ディスプレイの折り目に余裕を持たせることで隙間なく本体を畳める構造になっています。柔軟な有機ELディスプレイですが、折り紙のように折ると破損してしまうため、折り畳みスマホは内部でディスプレイを折り曲げる構造になっています。Galaxy Z Fold3などではわずかに隙間をつくり折り曲げを実現していましたが、隙間なく本体を畳めるこの方式は見た目がシンプルで美しく感じます。

　先月発表されたOPPO Find Nも同様のヒンジが採用されていました。

　背面カメラは広角カメラ(f1.9)、スペクトルカメラ(f2.0)、超広角カメラ(f2.2)の三眼構成で、すべて5000万画素センサーを採用します。インカメラはメインとカバーディスプレイの両方に4200万画素のパンチホールカメラを搭載しています。

　バッテリーは4750mAhと折り畳みスマホとしては平均的な容量で、66W急速充電に対応し15分間で50％まで充電できます。66W充電に対応した急速充電器とシガーソケット電源対応のカーチャージャーが本体に同梱。同梱物を削減するメーカーが多い中、これは嬉しいポイントです。

　ステレオスピーカーを搭載し、業界初のIMAX ENHANCEDの認定を受けています。映画館で採用されるIMAXはスクリーンが大きく高画質で音響がクリアであるなど、高品位な映像体験が楽しめる上映規格です。これがどのくらい再現されるのか未知数ですが、音質には期待できるのではないでしょうか。

　本体カラーはシルバー、オレンジ、ブラックの3色です。オレンジは革素材が使用されており、シルバーとブラックはガラスを採用しています。

　価格は実行メモリ12GB/ストレージ256GBモデルが9999元(日本円で約18万円)、実行メモリ12GB/ストレージ512GBモデルが1万999元(日本円で約19万8000円)となっています。スマートフォンと小さなタブレットが1台の端末になったと思えばそんなに高くない気もしますが、まだまだ一般層には手が出しにくい価格帯だと感じます。ですが折り畳みスマホは多くの可能性を秘めた端末だと思うので、価格が下がって多くの人の手に届く時代が楽しみですね。

　スペックは以下の通り。