海外プリペイドSIM導入マニュアル──「アラブ首長国連邦・ドバイ2012年」編:「6つの想定外も楽しめる」海外定額データ通信(1/3 ページ)
UAE最大の都市国家、ドバイの通信事情
中東の金融・貿易の中心都市でもあるドバイ。アラブ首長国連邦(UAE)に属する首長国の1つだ。UAEの首都はアブダビであるが、ドバイは人口200万を越えるUAE最大の都市である。
市内中心部には高層ビルが並ぶ。そして世界で一番高いビル、バージュ・カリファ(ブルジュ・ハリファ)があるのもここドバイだそこに位置するドバイ国際空港は世界中の都市と結ばれており、ドバイはアジアやヨーロッパ、アフリカなどの中継拠点にもなっている。ドバイ国際空港は乗り継ぎ客も考慮し多くの商店が入っており、トランジットの合間の買い物にも困らない。もちろん携帯電話売り場もあり、SIMロックフリーのスマートフォンも販売されている。
さて、UAEのプリペイドSIM事情は2011年6月に「アブダビ編」を掲載したが、今回はドバイでプリペイドSIMやデータ端末を購入してみよう。為替レートは2012年10月時点で1AED(ディルハム)が約21.6円。観光国でもあるので市内ではクレジットカードも普通に使え、買い物も楽である。
ドバイは市内に地下鉄が走っており、空港にも直結している。ICカード乗車券も販売されているのでそれを使えば乗り降りもスムーズだ。UAEの公用語はアラビア語だが、基本的に英語はどこでも通用する。
市内には大きなショッピングモールが多い。こちら、店舗によっては駅から多少歩くので、初乗り3ディルハム(日本円換算 約60円 2012年10月現在、以下同)のタクシーも有効に活用したい。食料品や日用品も比較的安価で、駅のコンビニエンスストアで購入する清涼飲料水は100円以下。高級レストランはさておき、ファストフード店なども比較的リーズナブルである。
大型ショッピングモールも多く、高級ブランド品は消費税などがないため他国より割安だ。食料品も安価で、スーパーの惣菜コーナーでピラフが1キロで22.5ディルハム、1食分に換算した250グラムなら120円程度だドバイには、アブダビと同様にEtisalatとduの2つの通信事業者がある。両社ともW-CDMA方式による3Gサービスに加え、LTEの4Gサービスも開始している。ただ、LTEのプリペイド商品は取材時点ではまだ販売されておらず、現地ユーザー向けのポストペイドサービスであった。
3G対応のプリペイドSIMは街中にある両社の営業所のほか、スーパーマーケットなどでも販売されている。もちろんドバイ国際空港にも窓口があるので、到着後にすぐ購入できる。空港ターミナル1には税関から出口の途中に、ターミナル3には税関を抜けてそのまま直進すると販売カウンターが見つかる。(今回はたまたまだったとも思われるが)街中のキャリアショップなどは大混雑することがある。こちらは後述するが、この混雑により、あとあと、いろいろなことに影響してくる恐れがあるので、ちょっと無理してでも空港で時間を作って買っておいたほうがよいと思う。
ドバイ国際空港にあるEtisalatとduの販売カウンター。ターミナル1、ターミナル3どちらにもある。早朝からも営業していた。支払いはクレジットカードも利用できるさてUAEでのプリペイドSIMでのデータ通信だが、まずプリペイドSIMカードを購入し、これにデータプランを追加登録して利用する仕組みだ。製品によってはあらかじめいくらかの無料データ利用分(残高)が含まれている。今回買ったもののうち、EtisalatのプリペイドSIMカードは無料データ利用分なしだったが、duのものは50Mバイト分が含まれていた。このあたりは購入時に確認しておくとよい。追加するデータパッケージの種類と料金は以下の通り。
Etisalatとduのデータパック料金 | 料金(日本円換算) | 利用可能なデータ量 | 利用可能期間 |
---|---|---|---|
Elisalat | AED 5(約108円) | 定額 | 1日 |
AED 20(約430円) | 100Mバイトまで | 7日 | |
AED 99(約2129円) | 1Gバイトまで | 30日 | |
AED 249(約5354円) | 5Gバイトまで | 30日 | |
du | AED 20(約430円) | 40Mバイトまで | 30日 |
AED 50(約1075円) | 100Mバイトまで | 30日 | |
AED 100(約2150円) | 1Gバイトまで | 30日 | |
AED 200(約4300円) | 4Gバイトまで | 30日 | |
AED 500(約1万750円) | 25Gバイトまで | 30日 | |
(※料金プランおよび為替レートは2012年10月現在) | |||