最強の“光らないB550マザー”でRyzen 9 5950Xの実力を引き出す!超堅牢な電源回路のMSI「MEG B550 UNIFY」を検証する
新設計の電源回路はウルトラハイエンドクラス
“MEG”を冠するMSIの最上位ラインナップのうち、X570やZ490の「UNIFY」シリーズでは、ハイエンドモデルの「ACE」とほぼ同じ電源回路設計(ウルトラハイエンドモデル「GODLIKE」の回路をベースにフェーズ数を少し減らしたもの)が採用されており、アッパーミドル帯というクラスを上回るリッチな仕様が人気の一因となっていた。
しかし、最新作の「B550 UNIFY」では上位モデル流用の設計ではなく新設計となっていると言う。メニ―コア対応を強化する最適化を図った「Core Boost」技術を採用した14+2フェーズの電源回路には、Infineon Technologies製のPWMコントローラと90A対応のPopwer Stage(MOSFET)が採用されている。
フェーズダブラ-を使わないダイレクト駆動となっている点にも注目だ。これまで並列実装(DRPS)や高性能なフェーズダブラーを推してきた同社が手掛ける初のダイレクト駆動仕様のポテンシャルは気になるところ。電源回路の設計はウルトラハイエンドクラスに相当するレベルの高さとなっており、後ほどテスト結果を詳しく紹介する。
新設計のダイレクト駆動14+2フェーズ仕様の電源回路MOSFETは同社の90A対応品の「TDA21490」。PWMコントローラには最大16チャンネルをサポートするInfineon「XDPE132G5C」を採用電源回路のヒートシンクは「UNIFY」シリーズでおなじみの冷却スリットが入った大型のものが装備されており、ヒートパイプで上部とI/Oカバー側が連結されている。サーマルパッドに7W/m・Kの高性能なものが採用されている点も見逃せない。
重厚なアルミニウム製ヒートシンクはヒートパイプで連結された構造